カリフォルニア州弁護士宣誓式
今年のカリフォルニア州司法試験に合格したロースクール卒業生の宣誓式を大学会館でやるというので、客員研究員として招待されて出席してきました。日本では、司法試験に合格してもこのような宣誓式はしないのですが、アメリカでは各大学のロースクールにおいて合格者の宣誓式を行うようです。なかなか良い慣習だと思います。
会場は試験合格者とおぼしき若いアメリカの男女とその家族で一杯でした。ロースクールの学科長と、カリフォルニア州最高裁判事、および連邦地裁判事(いずれも同ロースクールの卒業生)が来賓として壇上に座っています。
まず、学科長の挨拶の後、州最高裁判事が祝辞を述べ、その後、合格者が全員起立して片手をかざしながら定文の宣誓書を読み上げました。続いて、連邦地裁の判事が同じ所作を繰り返します。アメリカにおいては、州と連邦は別々に宣誓を行うようです。それぞれに憲法がありますから、それぞれの憲法に忠誠を誓います。
おごそかな式典が終わると、お楽しみの懇親会です。上質なシャンパンとワインが軽食と一緒に振る舞われ(かなり美味しかった)、参加者各自が親しい友人や家族と会話をしたり写真におさまる風景がみられました。
試験合格者の多くはいずれかの法律事務所に就職が決まっており、年明けから新人弁護士としての活動が始まるのでしょう。あるいはすでに職場に配属され、まさにペーパー・チェイスの毎日を送っているのかも知れません。会場をあとにした私は、誕生したばかりのアメリカン・ローヤーの将来に思いをはせるのでした。