路線バス(ACトランジット)

私は、毎日のようにACトランジットという路線バスに乗ります。バークレーを含むベイエリアの交通機関は非常に便利で、ほとんどの場所はバスで行くことができます。一般に、アメリカでは車がないと不便ですが、ベイエリアに関して言えばそんなことはありません。

バークレー市内でバス料金は固定で、現金だと2ドル50セント、クリッパー・カード(プリペイド電子乗車券)だと2ドル25セントかかります。乗車するときに運転手のそばにある機械で支払います。(ただし、2020年1月から値上げされるようです。)

カリフォルニアはさまざまな国から来ている人が多いので、バスの中では十分に「多様性」を感じられます。ヨーロッパ人はもちろん、アフリカ系、アジア系、ヒスパニック系、インド系、さまざまな外見の乗客がいます。ここまで違いがあると、日本人のように、外見の細かな違いで騒いでいるのが本当にバカバカしくなります。車内アナウンスは、英語とスペイン語の両方あります。

日本人の中には路線バスに乗るのが怖いという人もいますが、確かにホームレスが乗って来ることもあるのですが、車内には監視カメラがついているし慣れれば大丈夫です。

バスを使うとき役に立つのが、おなじみのグーグル・マップです。行きたいところを入力して検索すると、その場所までの経路が出ます。バスの路線番号や、待ち時間を表示してくれます。バスの路線図もこれで確認することができますから、知らない場所で迷うこともありません。本当に便利な時代になったものです。私は職場の場所を登録してあり、出かけるときに検索をかけると(これもワンタッチ)、最適なバス時刻を知ることができるのです。

バスに乗るときは、運転手にもよりますが、ほとんどの場合「ハワユー?」と声をかけてくれます。これに「ハワユー」と応えて、後ろのドアから降車する時にも「サンキュー」と言うひとが多いです。なかなかフレンドリーでいい習慣だと感じます。

また感心するのは、車椅子の人が乗車する場合には、バスの床が回転してスロープができる構造になっていることです。乗車すると、運転手が車椅子を固定してくれます。この作業が終わるまで、どんなに時間がかかっても、他の乗客はバスに乗ることはできません。身体の不自由な人が遠慮することなくバスに乗車できる仕組みになっています。

ただ問題はこういう状況から、グーグル・マップの時刻がよく遅れて信用できないこと。さっきまで定刻で表示されていたのに、突然、5分遅れになることはしょっちゅうあります。酷い場合には、途中でキャンセルされたり、30分くらい遅れて2台同時に来ることも。私のように車をもたない選択をした場合には、バスを待つ時間をイライラしないでどのように過ごすかが課題です。